今どきの結納&婚約パーティ
婚約指輪と記念品を交換するだけの新しい簡略式の結納スタイル
決まりの口上はきちんと述べましょう。
- ・婚約指輪と記念品の交換だけ行う
- ・男性の父親が進行役になる
- ・会食しながら挙式のスケジュールなどを決める
儀式めいたことはしないで、指輪と記念品だけを交換する方法。交換後はなごやかに会食します。かんたんに婚約をすすめたいという人にぴったり。ただ、両家が親戚としておつき合いしていくうえで、けじめだけはつけたいもの。そのために、最初の5分ほどは、きちんと口上を述べ、結納のスタイルをとることをおすすめします。
レストランやホテルなどを利用するのが一般的です。進行役は男性の父親。予約するときに、目的を告げておくと、静かな部屋を用意するなど、配慮をしてくれます。また、食事のオーダーは指輪交換のあとにします。店やホテルによっては、桜湯を用意してくれることもあるので、問い合わせてみましょう。
Q会食の費用はどうするの?
A費用は両家で折半します。しかし、遠隔地から訪れた場合は、交通費や宿泊代などかかります。旅費がかからなかったほうが会食費用を負担するなど、両家で話し合って、同程度の負担になるようにするといいでしょう。
(スケジュール)
①期日決定:大安、友引がよいとされますが、必ずしも吉日にこだわることはありません。週末や祝日など、関係者の都合のよい日にしましょう。
②場所決定:一同に会して行う場合は、元々は女性宅に男性側が出向いていました。しかし、最近はレストランや料亭を利用するケースが多く、ホテル、結婚式場なども利用されています。
●ホテル・結婚式場
挙式を挙げる予定のホテルや結婚式場で行うのが一般的。桜湯や祝い膳などの準備が整っているので便利です。
●レストラン・料亭
個室または仕切りなどで独立したスペースが確保できるところを選びましょう。予約のときに、婚約のための会食であることをお店に告げておくとよい。
●女性宅
女性宅に集まって行うこともある。桜湯や祝い膳のもてなしは女性側が用意します。
③当時の服装
女性は清楚なワンピースかドレッシーなブラウスとスカートなど。アクセサリーやメイクは控えめにしましょう。男性はネクタイ着用を。
④当日の心得
あいさつは事前に考えておき、はっきりと述べることが大切。「ありがとうございます」ということばも、緊張すると「あぁどうも」となってなかなか言えないことも。また、いつもの調子で相手を「○○ちゃん」や愛称で呼ぶのは禁物。婚約者の前で恥をかかないために、言葉づかいは十分注意しましょう。
婚約式や婚約パーティーで指輪と記念品の交換をして、結婚の約束をしていることを周囲に知らせる婚約もあります。
- ・婚約式や婚約パーティーで婚約を公にしてもよい
- ・婚約指輪と記念品の交換も公にする方法のひとつ
- ・挙式まで時間がある場合は、婚約通知状を出す場合も
【婚約式】
婚約式は、キリスト教の習慣で欧米でよく行われています。教会の神様の前で婚約を誓い合い、男性から婚約指輪、女性からタイピンなどの記念品を贈り、婚約を成立させます。誓約書にサインし祈りを捧げ、賛美歌を歌って終了。婚約式には家族や友人が立ち会い、さらにキリスト教信者の中から選ばれた男女1名ずつが婚約の証人となりますが、とくに決まりはありません。婚約式のあとは、親戚や友人を招いてパーティを開きます。結納らしくするなら、目録を用意して指輪や記念品には水引きをかけるとよいでしょう。
【婚約披露パーティー】
欧米の習慣ですが、最近日本でも多くなっています。職場結婚など周囲に婚約をしたことを知らせたほうがいい場合に合わせます。招待客は、友人関係や会社の同僚が中心。婚約指輪などの記念品の交換をメインに進行します。2時間前後のパーティーが一般的。カクテルパーティー、ガーデンパーティーなど形式はさまざま。ふたりのファッションも準正装で、男性はダークスーツ、女性はワンピースやスーツなど。
あまり広範囲の人を招くことはなく、ごく親しい人にかぎります。職場の同僚でも、同じ部署の人や直属の上司で、友人も二人のことをよく知る人を招待するのがいいでしょう。
【婚約記念品】
日本の習慣では、結納で現金を贈りますが、欧米では婚約指輪などの記念品を贈るのが一般的です。最近は日本でも、結納品とともに婚約記念品の交換を行う人が多くなっています。男性から女性へ贈るのは、誕生石かダイヤモンドの婚約指輪が一般的。その半額くらいの記念品を女性から男性に贈ります。最も多いのが腕時計です。その他にはカフスボタンや、仕立券つきの服地などが多いです。もちろんふたりで話し合って男性の希望を取り入れるわけですが、カメラやパソコンなどの古くなると使えなくなってしまうものは避けた方がいいとされています。予算は10万~20万円が相場です。
男性は女性の左の薬指のサイズを事前に聞いておくこと。指輪の内側にはふたりのイニシャルと婚約の日付を刻みます。また、ペアの記念品を交換するのもよいでしょう。
【婚約通知状】
正式に婚約したことを書面で知らせるのが婚約通知状です。とくに婚約から結婚式まで、時間がある(どちらかに1年間の海外赴任が決まっているなどの)場合は、婚約したことを、親戚や上司、知人に伝えましょう。
婚約通知状は、婚約したことを、(結納をした場合はいつ、仲人名なども記します)、挙式予定がある場合は「この秋には結婚のはこびとなりました」と報告します。まだ確定していない場合は「挙式は当分未定ではございますが」などと記し、今後とも支援をいただきたいことをお願いして結びます。
差出人は、ふたりの氏名か両家代表者にします。通知状を出す相手は、婚約していることを公にしておくほうがいい関係の人。たとえば、親戚、職場の人、親しい友人です。はがきで郵送するのが一般的で、カードを作成して封書にしてもいいのですが、あまりにもあらたまりすぎると、相手にお祝いの品の心配をさせてしまうことになりかねません。本文は、ワープロでも印刷でもかまいませんが、あて名は手書きで出すのが礼儀。同僚や友人に通知する前に、上司には口頭で伝えましょう。
(例)青葉吹き抜ける風の心地よいころとなりました。みなさまにはますますご健勝のこととお慶び申し上げます。さてこのたび私どもふたりは婚約いたしました。挙式は当分未定ではございますが、とりえず婚約のお知らせのみ申し上げます。今後ともよろしくご指導くださいますよう、お願いいたします。
Q .結納以外の方法で婚約が成立したときの仲人への謝礼は?
A. 結納同様、仲人にはお礼をします。下仲人としてお世話になった場合は5~10万円。両家の名前でで、結婚式や婚約披露パーティーがすんだら、わたします。「御車代」も一緒にわたします。婚約式や婚約披露パーティーをして、その数カ月後に挙式・披露宴をする場合は、招待客からのお礼はなるべく辞退するようにしましょう。なので、パーティーは会費制などにするとよいでしょう。